ビーイング欠席祭りとスポットライト1993.06.10

妄想記事です。本家ベストテンが終了した理由の一つとして、ランクインしたのに出演してくれない歌手が増えたことがありましたが、さて番組が続いたとして90年代前半はどれくらいの歌手が出演拒否したのでしょうか。今回はなんと6組も出演拒否されてしまったであろう1993年6月10日放送回を考えます。

この時代を語る上で欠かせないのがいわゆる「ビーイング系」と呼ばれる歌手たち。この週総合1位を獲得、80年代から活躍し本家ベストテンの常連であった「出席派」のTUBEも実はビーイングなのですが、90年代に入り正体不明の謎演出でデビューするビーイング勢が後を絶ちませんでした。それでも92年は若手筆頭だったWANDS、T-BOLAN、ZARDなど、テレビの歌番組に何度か出ていましたよね。それが93年に入り方針転換したようで全くと言っていいほど出なくなりました。この週はそのあおりを最も受けた、番組にとって非常に辛い週になります。出演拒否が明確になって半年近く経ちますので、ハガキは激弱に設定しているのですが、それでも配点比率の6割を占める売上において圧倒的な強さを見せ、5組がランクインしてしまう事態に。さらに以前から出演拒否している米米CLUBを含め、計6組が欠席となりました。

当日のテレビ欄には「中森明菜 チューブ 槇原敬之 アクセス」の4組しか載せられません。まあ不幸中の幸いと言いますか、タイプの違う豪華な4組で良かったです。と呑気な事を言っていられません。一時間番組を成立させるためにあと2組は出したい。どうするべきか考えると、一番手っ取り早いのは本家でも使っていたスポットライトですね。11位以下の中から注目の新人アイドルやバンド、じわじわ上がっている演歌・歌謡曲勢を紹介するこのコーナーですが、この週は適当な歌手がいたでしょうか。11位以下を以下表にまとめます。

まず出演拒否の歌手を除外します。それから以前10位内にランクインしていて落ちた曲も除外です。18位に初登場しているWinkは、前年までずっとランクインしていた歌手ですから、呼ぶ方も出る方も心の整理が必要ですね。35位の西田ひかるは「ときめいて」以降2年ランクインしていませんが気にせず出そう。赤坂晃もソロの企画モノとして出てくれそう。堀内孝雄の場合ですが、これは演歌・歌謡曲系は皆そうですが11位以下を長いことウロウロするためスポットライトへの抵抗感はないですよね。うん、出てくれそう、…などと出演交渉スタッフになりきり、こんな事を考えていたのかな?と思うとちょっと楽しいです。様々な思惑が交錯する中、今週のスポットライト!!に登場したのは…

<1組目>「瞳を僕に近づけて / コルベッツ」…前週35位から24位に急上昇、ドラマ主題歌で注目されており、最も適したキャスティングです。
<2組目>「最後の雨 / 中西保志」…前年8月発売ですが、ここにきて有線から火が付きはじめました。この先ロングヒットしますので、青田買いの成功例として是非出演してもらいましょう。

実は前週6月3日放送回も欠席6組でしたので、「影法師 / 堀内孝雄」「 ホウキ・ツイスト/赤坂晃 」は前週、「涙止まらない / 西田ひかる」は前々週に出ていただくことにし、妄想を終わりにします。