前回に続き、有線を取り上げます。今回は曲別に見ていきますが、やはり演歌・歌謡曲が強く上位30位内に11曲。堀内孝雄と藤あや子は2曲ずつランクインしていますね。1位高山厳1,655ptから4位堀内孝雄1,210ptと、4桁ptは他3部門含めてもこの4曲のみです。週間1位=30ptを1年52週続けても1,560ptですから、いかにすごい記録かお分かりいただけると思います。
ポップス系を見ても、30年前の楽曲なのに2022年現在もカラオケの定番曲ばかり。曲調はミディアム系歌い上げバラードが中心なのも特徴ですね。
そんな中、歌手別で堂々1位のB’zについて考えるとどうでしょう。曲調はバラエティに富んでいますが基本ビートの効いたロックで、カラオケ人気を意識したバラードや歌謡曲ではありません。曲別最上位9位の「BAD COMMUNICATION」の発売時(89年10月)にはまだ無名だった彼らですが、ミニアルバムからのリード曲という中途半端な位置づけの曲がまさかの超ロングヒット。着実に知名度を上げ、翌年「太陽のKomachi Angel」ブレイクからは出すシングルすべて有線でもヒットしていて、ここまで安定しているのは逆に珍しいです。さらには「BAD~」同様ミニアルバムからのリード曲「孤独のRunaway」、c/wである「恋心」もシングルと同等、いやそれ以上の有線ヒットを記録しました。意外と高齢層にファンが多いのでしょうか?有線ユーザーとB’zファンの共通点が分からないままですが、データから読み取れない現象もありますから今回は仕方がないと諦め、「松本さんの曲が良くて稲葉さんが歌上手くてカッコいいから」と、分析にも何にもなっていない理由で終わります。